それが・・・
- 料理人はやめといたほうが良い
- 離職率が高い
という情報が多いことです。
はたしてこの噂、本当なんでしょうか。
実際に働いている人がたくさんいるのに?
私は転職で未経験から料理人になったのですが、少し違う風に考えています。上記の2つの噂を勘違いして受け取っている人が多いんじゃないかな・・・と思うんです。
料理業界を勘違いしている人のパターン4つ
実は私も料理人になる前は「そんなに厳しい業界なのかな?」と内心少し恐れながらの転職でした。
実際に働いてみて思うのは、確かに楽な世界じゃないとは思います。でもそれは、他の業界に比べて特筆するほどのもとかと言われると、そんなことはありません。どの業界にも厳しい面はありますが、料理人も同じようなもの。要は向き不向き、何を厳しいと感じるかの違いだけだと思います。
だって私、営業の仕事をしていた時より楽な気持ちで働くことができています。労働時間が短くなり、休日も増え、給料も1.5倍に増えました。
そこで、勘違いされているな、と思うこと4パターンをご紹介します。
- 夢を見すぎてしまった人
- 体力仕事がどんな感じか分からない人
- 働く時間帯の認識が違いすぎる人
- 長時間労働だと思い込んでいる人
①夢を見すぎてしまった人
料理の仕事をあっさり辞める人に圧倒的多いのは働く前に思い描いた想像の世界とのギャップがあって、必要以上に厳しく感じてしまうパターンです。
料理の現場なんて知らない人がほとんどですから、「家庭料理」「母の料理姿」「カフェや飲食店の雰囲気」を想像している人が意外と多いんですよね。
自分が客として飲食店に行くとき、店側に何を要求しているのかを考えてみて下さい。
- 料理の質
- 提供する速さ
- 店の居心地
- 接客態度
- 値段
自分が客側だったら、ちゃんとできていないとイラっとしますよね?
でも、自分が店側にまわって初めて、いかにちゃんと見えていなかったか気がつく人がたくさんいる、ということです。
当たり前ですが、味もスピードも家庭料理レベルでできる仕事ではありません。
こう言うと「やっぱ厳しいじゃん!」と言う人がいそうですね。
でも、プロとして普通の人より美味しい料理を作り、スピーディーに仕上げる。どんな世界でも同じことだと私は思います。むしろ、ダラダラした店で働くのが幸せなことだとは思いません。そんなお店で働いたって、私ならちっとも楽しくないです。
確かに厳しすぎたり大変な店に勤めてしまった人もいるでしょうが、残念ながら運が悪かったとしか言いようが無いと思います。
②体力仕事がどんな感じか?分からない人
料理人は食材の入った重い箱を運んだり、大人数分の重たい鍋やフライパンを振ったり、どちらかと言えば体力を使う仕事です。ですから、これまで事務や座り仕事、体力よりも知力で働くことが当たり前だった人はそのギャップで厳しく感じる人も一定数います。
ですが、それはあくまでギャップ。「かっこいい」とか「お洒落な料理」の上っ面だけに憧れる人じゃなければ普通にこなせる範囲の仕事だし、無理し過ぎずに働ける職場もいっぱいあります。極端に厳しいわけではありません。運送屋とか工事現場の人ほど体力使うわけじゃないので。
③働く時間帯に対する認識が違いすぎる人
午前8時~9時に出社。夕方17時~18時に退社するのが日本企業の『普通』な労働と思っている人が多いと思います。でも実際はそんな時間に働く仕事はごく限られた人たちだけで、ズレた時間に働いている人の人口のほうが圧倒的に多いんですよね。
これを厳しいと思うかどうかは人によります。日本の場合は『普通』の範囲から外れることを極端に嫌う人も多いですから。同じ8時間労働でも、他とズレるとダメな気がしちゃうんじゃないかなーと思います。
そもそも、そういう会社勤めの人たちを相手に商売している店が多い時点で時間が朝か夜に寄るのは当たり前なので、それが嫌な人にはやっぱり厳しいかもしれませんが。
④長時間労働だと思い込んでいる人
確かに朝早くて帰りも遅く、その代わり休憩時間が長いような場所もありますが、全ての料理人がそんな場所で働いてるわけがないですよね。半分住み込みで修行!みたいな店も最近はほとんどなくなりました(多少は残っているようですが)。少なくとも、私が働いているところはそんな無理な労働は要求してきません。
最近になって変わってきた理由は、大手企業が持っている飲食店(安いチェーンばかりではないですよ)が増えた影響もあると思います。こういう店は労働環境が普通の会社に近いところが多いです。働き手も昔に比べて厳しい条件を求める人が増えましたから、それまで古い規則でやってきた店だって見直さないとやっていけないですからね。
ちなみに私は8時~17時、9時~18時の時間をメインに働いています。1~2時間程度の残業や時間の前後はあるし、夜の人出が足りない場合は午後出勤になったりすることもありますが、手当はちゃんと出ます。私にとっては企業で営業していた時よりずっと楽です。
でも、あれ?じゃあ何で離職率が高いの?と思いますよね。
料理人→料理人の転職が多いという常識がある!
実際に働いてみるとわかりますが、辞めてもまた料理人なる人がとても多いんです。つまりそれだけ手に職をつけやすくい仕事と言えると思います。
では、実際にはなぜみんな転職するのでしょうか??
今度は5つのパターンに分けて解説していきます。
- 上昇志向が強い人
- 技術を身に付けるためにとりあえず入社した人
- 廃業・開業のサイクルが早い業界であること
- 労働条件の変更を求める人
- 人が合わなくてやめる人
①上昇志向が強い人
料理人は出世して料理長になっても会社役員のような高い給料が望めないことが多い世界です。これは昔からそうみたいです。
と言っても、給料は上がるんですよ。確実に。ただ、料理長になるような上昇志向の強い人は独立したり、もっと条件の良い場所へ活躍の場を求めます。これが料理業界の常識となっているなぁと感じます。
②技術を身につけるためにとりあえず入社した人
料理の世界は経験がないと入れない店も多いため、とりあえず入れる場所で経験を積んで、働いてみたかった場所へ転職する人も多いです。
かと言って未経験だと働く場所がないわけではありませんよ。私は転職できましたから。
③廃業・開業のサイクルが早い
料理店は開業する店、廃業する店が多く、頻繁に入れ替わります。長く同じ場所で営業している店って少ないですよね?
そのため離職せざるを得ないのですが、その代わり調理の経験は次の仕事を見つけやすいというメリットがあります。
④労働条件の変更を求める人
料理の仕事は、働く場所(店)によって勤務条件が大きく変わります。時間・給料・場所とかですね。
その求める条件は家族の有無や、個人の人生設計によって違いますが、より自分に合う条件を求めて転職していく人がいます。普通の会社勤めの人には信じられないかもしれませんが、それだけ手に職(技術)を持つというのは融通が効くということです。「一つの場所に長く勤めてこそ」という価値観は業界全体を見渡すと低いので、転職する人も自然と多くなります。
一昔前は「料理業界は常識が古い」とか言われていましたが、サラリーマンの安定性が低くなり働き方の多様化が求められてきている今の時代、一周回って逆に料理業界の方が身軽で新しいんじゃないか?と思うこともあります。
⑤人が合わなくて辞める人
人が合わなくて辞めていく人もいます。これはどの業界でもそうです。辞める人が多いと言えど、同じ場所で長く働いている人もたくさんいます。
ちなみに私が知っている限り、普通に辞めた人たちは料理の世界へ転職していきました。みんな、料理の仕事がしたいんだと言っていました。「料理の仕事自体が嫌だ」という人はほとんど合ったことがありません。
なので、普通の会社のように『離職率が高い=厳しい=ブラック』みたいに考えるのはちょっと違うように思います。
料理人の噂・まとめ
「料理人はやめといた方がよい」「離職率が高い」
そう言われるのは日本が高度経済成長を遂げ、たくさんの会社ができ、定時である程度のお給料をもらって働くことが当たり前と思う人が増えたことに原因があるように思います。
私たちは「普通の仕事はこうだ」と、どこで教えられたんだか思ってしまっていがちですし、その常識から出ることが苦痛な人にとっては厳しいと感じるかもしれません。でも、実際は皆さんが想像するような厳しさとはちょっと違う、というのが私の意見です。
運悪くブラック的な店に勤めてしまった人の言っていることが嘘だと言いたいわけではありません。そういう場所は早く少なくなって欲しいなと思います。
料理の仕事、楽しいですよ。実家に帰省した時、プロ級の天ぷらを作って驚かれた時の快感は忘れられません。
この話が料理の世界に興味がある人にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
料理業界、転職のポイント
料理の業界はとにかく場所によって条件・身につけられる技術が違うので、複数のサイトを使ってとにかくたくさん調べることが大切です。確かに古い考えの場所も残ってはいるので、そういう会社に当たらないためにはとにかく条件を重視して転職すること。
私は面接に行きまくって、お店の人に業界の話など色々教えてもらったりもしました。(面接本来の主旨とは違いますが、「未経験です」と言うと教えてくれる親切な人も結構いた・・・)
業界のことを知るには、以下のような専門サイトを使うのも有効です。
飲食専門の転職サイトがかなり使える
飲食専門の転職会社を選ぶ時は、コンサルタントに聞きながら活動できる場所を選ぶとメリットが大きいのでおすすめです。その理由は・・
- 募集企業と転職会社の関係が密であること
- ゆえに面接までたどり着きやすく、内定も出やすいこと
- 飲食は非公開求人が多く、通常のサイトでは探せないものが多いこと
- 未経験からの転職にも相談に乗ってくれること
- こちらの条件を聞いて、企業を提案してくれること
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私が営業職から料理人に転職した時も、専門サイトと一般サイトの両方を活用しましたが、紹介された企業に後押ししてくれたので、面接をしてもらいやすかったのを覚えています。
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⇒私が未経験から料理人になった理由と方法。
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